
「答えるAI」と「やってくれるAI」の違い 主なAI3つと、エージェント型でできること
この記事の流れ
大学のゼミで、ゼミ前の30分を使って「AI勉強会」を始めました。お昼を食べながら、気楽に見てもらう会です。第1回の内容を、前編と後編の2本にまとめました。
この前編は「AIを知る」編です。すぐに試したい人は、プロンプトつきの後編からどうぞ。
AIを使うと、ここまでできる
最初に、AIを使うとどこまでできるのかを見てもらいました。これは、珈琲焙煎所の見本として僕がつくったWebサイトです。絵の生成から文章、画面のしくみまで、AIと一緒につくりました。押すと実際のサイトが開きます。
専門の勉強をしていなくても、AIと相談しながら進めれば、ここまで形にできます。勉強会のスライドも、このブログも、AIと一緒につくっています。
主なAIは3つ
AIはいろいろありますが、主なものは3つです。それぞれの会社がAIをつくり、スマホやパソコンのアプリとして出しています。

- ChatGPT(OpenAI):調べもの、資料づくり、アプリ連携まで幅広い
- Claude(Anthropic):文章や資料づくりが得意。カレンダーやNotionとつなげられる
- Gemini(Google):GmailやGoogleカレンダーとの相性がいい
(2026年10月時点)
3つとも、基本の使い方は同じです。アプリやWebサイトを開いて、聞きたいことを文で打つと、AIが答えてくれます。違うのは「得意なこと」と「ほかのアプリとのつながり方」です。それぞれのくわしい説明は、下の「くわしく見る」を開いてください。
3つのAIをくわしく見る
ChatGPT:迷ったらまずここから
- どんなAI:OpenAIという会社のAIです。いちばん名前が知られていて、使っている人も多いAIです
- 得意なこと:何でもひととおりこなせるところです。調べもの、文章や資料づくり、画像づくり、ほかのアプリとの連携まで、幅広く使えます
- 向いている人・場面:何から始めればいいかわからない人。1つのAIで、いろいろな使い方を試したい人
- 無料では:アカウントをつくれば無料で使えます。ただ、使える回数や機能には制限があります
「AIといえばChatGPT」という人も多いと思います。使い方を紹介した記事や動画も多いので、困ったときに調べやすいのもいいところです。
Claude:文章と、ほかのアプリとの連携が得意
- どんなAI:Anthropicという会社のAIです。僕がふだんいちばん使っているAIで、当日の実演もClaudeで行いました
- 得意なこと:文章を書く・直す、長い資料を読んでまとめる、資料をつくる、といった作業です。「コネクタ」という機能で、GoogleカレンダーやNotionとつなげられます
- 向いている人・場面:ESやレポートなど、文章を書くことが多い人。カレンダーやNotionとつないで、予定や情報の管理まで任せたい人
- 無料では:無料でも使えます。ただ、使える量に上限があり、たくさん使うと途中で止まることがあります
コネクタは、AIとほかのアプリをつなぐ「橋」のようなものです。つないでおくと、チャットで「この予定を入れて」と頼むだけで、AIがカレンダーに書き込んでくれます。後編の実演は、このしくみを使っています。
Gemini:Googleのサービスと相性がいい
- どんなAI:GoogleがつくっているAIです。Googleのアカウントがあれば、すぐに使い始められます
- 得意なこと:Gmail、Googleカレンダー、Googleドライブなど、Googleのサービスとの相性がいいところです
- 向いている人・場面:GmailやGoogleカレンダーを毎日使っている人。ふだんの道具がGoogleでそろっている人
- 無料では:無料で使えます。こちらも、使える回数や機能には制限があります
大学のメールやカレンダーがGoogleのサービスなら、Geminiはとても身近な選択肢になります。
迷ったら、ClaudeかChatGPTがおすすめです。どちらも、後編で紹介する「就活の管理を任せる」使い方ができます。Googleのサービス中心で使っている人には、Geminiも便利です。
ただ、料金や無料でできる範囲は、よく変わります。この記事は2026年10月時点の内容なので、最新は各社の公式ページで確かめてください。
そして、どのAIを使っていても、実は使い方に「2つのタイプ」があります。
AIには2つのタイプがある
「チャット型」と「エージェント型」です。何が違うのかは、同じ「メール」を頼んでみるとわかります。

チャット型に「○○さんへのお礼メールを書いて」と頼むと、文章が返ってきます。それをコピーして、送るのは自分です。たぶん、多くの人が使っているのはこちらです。
エージェント型に「○○さんにお礼メール、送っておいて」と頼むと、過去のやりとりを読んで、いつもの口調に合わせて書き、送信まで済ませてくれます。勉強会の主役は、このエージェント型でした。
ひとことで言うと、チャット型は「答えてくれる」、エージェント型は「頼むと最後までやってくれる」AIです。たとえるなら、チャット型は何でも答えてくれる物知りな先輩、エージェント型は頼んだ仕事を片づけてくれる秘書です。
エージェント型の代表(Claude Code・Codex・Gemini CLI)を見る

エージェント型の代表が、この3つです。
- Claude Code(Anthropic):Claudeの会社がつくったエージェント型。僕がいちばん使っている道具です
- Codex(OpenAI):ChatGPTの会社がつくったエージェント型
- Gemini CLI(Google):Googleがつくったエージェント型。CLIは「文字で指示を打つ画面」のことです
3つとも、主にパソコンで使う道具です。もともとはプログラムを書く人向けにつくられ、黒い画面(ターミナル)に文字で指示を打つのが基本の形です。最近は、ふつうのアプリの画面から使えるものも増えています。
ふつうのチャットとの違いは、「パソコンの中で、実際に手を動かす」ところです。チャットなら、AIが書いたものを自分でコピーして、ファイルに貼りつけます。エージェント型は、ファイルをつくる、中身を直す、動かして確かめる、までを自分で進めます。
たとえば「この資料をもとにスライドをつくって」と頼むと、資料を読み、スライドのファイルをつくり、見た目を整えるところまで進めてくれます。勉強会のスライドも、こうして Claude Code と一緒につくりました。
使っている人は、プログラマーだけではありません。資料づくり、データの整理、Webサイトの更新など、パソコンでの作業をまとめて任せたい人が使い始めています。使える条件やプランはそれぞれ違うので、公式ページで確認してください。
実際に使っている感覚だと、いまは Claude Code と Codex の2つが強く、お互いに競い合っています。だから、ほぼ毎日のように新しい機能が出ています。勉強会で見せた使い方も、来月にはもっと便利になっているかもしれません(2026年10月時点)。今のうちに触っておくと、どんどん便利になっていくのを実感できると思います。
エージェント型は、終わるまで自分で進める
チャット型は、1回答えたらそこで終わりです。エージェント型は、目的を伝えると、終わるまで自分で進めます。飲食店の予約を頼んだ場合で考えてみます。

- 目的を伝える:「金曜19時に4人で、近くの飲食店を探して」
- 手順を自分で考える:探す、比べる、表にする。この順番をAIが自分で決めます
- 道具を使って作業する:お店を検索して、比べた表を出してくれます。こちらは「ここがいい、予約して」と言うだけです
- 最後までやって報告する:予約サイトで予約まで済ませて「19時に4人で予約しました」と教えてくれます
秘書に「これやっておいて」と頼む感覚に近いです。こちらがするのは、最初に目的を伝えることと、途中で「ここがいい」と決めることだけです。
エージェント型でできること
エージェント型でできることは、大きく5つあります。調べてまとめる、アプリを動かす、ものをつくる、画面を操作する、時間が来たら動く、です。

5つをくわしく見る
- 調べてまとめる:業界の比較表をつくる、ニュースを要約する。たくさんのページを読んで、表や短い文にまとめてくれます
- アプリを動かす:カレンダーに予定を入れる、Notionを更新する、メールを送る。後編の実演はこれです
- ものをつくる:スライド、Webサイト、画像。最初に見せたWebサイトも、ここに入ります
- 画面を操作する:予約サイトやフォームを操作する。人の代わりに、ボタンを押したり文字を入れたりします
- 時間が来たら動く:毎晩の進み具合チェック、新着情報の調査。頼んでおけば、決まった時間に自分から動きます
僕たち大学生の毎日にあてはめると、こんな使い方ができます。
- 学び:レポートの資料集め、論文や記事の要約
- 生活:旅行の計画と下調べ、バイトと予定の整理
- 就活:業界や企業の研究、締切の管理、ESの手直し
どれも「自分でやると時間がかかるけれど、決めるのは自分でいい」作業です。調べる、まとめる、書き込む、といった部分をAIに任せると、考えることに時間を使えます。このうち「就活」での使い方は、後編で実際に見ていきます。
仕事では、もう使われている
実際に、企業はもうAIを使い始めています。

会社として生成AIの活用を進めているのは、大企業で約6割、中小企業で約3割という調査があります(東京商工リサーチ、2026年4月)。
企業の例を5つ見る
- KDDI:お客さまセンターにAIエージェントを導入(2026年3月)
- ダイキン工業:作業の映像から、点検や修理の抜け漏れを確認するAIエージェント(2026年3月 受賞)
- みずほFG:10年で最大約5千人分の事務をAIに任せる方針(2026年2月 報道)
- 住友商事:全社員約9千人にAIを配り、年約12億円分の時間を減らしたと試算(2025年 報道)
- 三菱商事:AIの資格(G検定)を課長級への昇格の条件に(2025年 報道)
出典:各社の発表、日本経済新聞、ITmedia、東京商工リサーチほか。
お客さま対応、現場の点検、事務作業、昇格の条件まで、使われ方はさまざまです。これから本格的にAIの時代が来ます。社会に出たら、AIを使えることが前提になりつつあります。だからこそ、今のうちから触ってみてほしいと思っています。
AIは、新しい産業革命
最後に、僕がいちばん伝えたかったことです。AIは、新しい産業革命だと思っています。

インターネットが出てきたとき、「仕事がなくなる」と言われました。でも実際は、新しい仕事がたくさん生まれました。
AIも同じだと思っています。いまは、その第一の波が来たところです。この波に乗れば、時代の先駆者になれると思っています。
まとめ
- 主なAIは ChatGPT・Claude・Gemini の3つ
- 使い方には「答えてくれる」チャット型と、「最後までやってくれる」エージェント型がある
- エージェント型は、調べる・アプリを動かす・つくる・画面を操作する・時間が来たら動く、までできる。仕事でも使われ始めている
後編では、このエージェント型を使って、就活の管理をAIに任せる方法を紹介します。プロンプトを貼るだけで始められます。
